関東連合といえば、一昔前に様々な事件で有名になった不良グループである。
(有名芸能人の暴行事件、自殺した有名芸能人の恋人、六本木クラブ襲撃事件など)
その中にいた人物が、いかに不良が、世の中が恐れるほどの不良グループになったのか
について書いた本が本書である。中にいた人物が書いただけあって、相当に生々しい描写が続く。
この本を読んで感じたことは
まるで一枚岩のような不良グループですら
実際はそうではないということである。
特に時の経過に従って、それが顕著になっていく。
不良をしていた時は暴力で多くのことを解決してきたが
大人になるにつれて、表の世界での生業で成功しつつある者と
子供の時からの不良概念をそのまま持ち越してしまう者など。
不良もその後の人生はいろいろな岐路があり、いろいろな道があり、
そしてそれぞれの思惑は微妙にずれていく…
不良の世界は、ある意味で一般社会よりももっとシビアな側面がある。
そんなことを感じた。
お勧め度 ★★★
宝島SUGOI文庫