権力を握る人の法則という本で少し濃い目の味に見えますが
結論としてはかなりいい本でした。中身がぎっしりつまっている本です。
「権力を握る」なんていうとどぎついものがあります。
ただ、会社にいたら少なくともこの権力闘争に飲み込まれているはずです。
単にどこまで登るかということに違いがあるだけです。同期全員が課長になれるわけではない。つまり、会社でそれなりにやっていくには少なくとも課長という権力自体は握らなければならないのです。
するとこの本の対象となるのはおよそ働く人全員と言ってもよいと思います。
この本は権力をつかむため、換言すると出世するためのノウハウが細かく集約されています。
その中には清濁の濁と感じるところもあります。
その濁の部分が読む人の心をきりきりさせると思います。
これまでの自分の価値観を否定される部分があるからです。
例えば「出る杭は打たれる」からなるべく目立たないようにとか
「実績をつくればよい」というふうに思ってしまっている人はいると思いますが、
こうした価値観が否定されるような内容になっています。
読んだ時、「この本に書いてあることが真実だと」思ってしまいました。
どこか心の中で思っていた、きれいごとではない出世競争
これこそが真実だということを痛感する本です。
上で出した例えでいう「実績で評価」などということはフィクションに過ぎないですね。
おすすめ度 ★★★★
「権力」を握る人の法則 [ ジェフリー・フェファー ]
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出版社: 日本経済新聞出版社
サイズ: 文庫